大きな買い物をする時に、現金一括で支払える人はそう多くありません。
そのため、一旦借金をして、コツコツと返していく形を取るでしょう。
しかし、この場合は、利息の計算方法に注意する必要があります。
特に注意すべきなのは、この記事のテーマでもある「アドオン方式」での計算です。
この記事では、そんなアドオン方式の特徴や、メリット、デメリットについて詳しく解説していきます。
アドオン方式ってそもそも何なの?
アドオン方式とは、利息の計算方法の1つです。
具体的には、
(アドオン金利×元金)+元金÷返済回数
で、利息と返していく金額を算出します。
ここで覚えておかなければいけないのは、利息は残金が減らないことを前提にして計算されているという事です。
後ほど詳しく解説しますが、どれだけコツコツと返済を続けたとしても、一定の利息を払い続ける必要があるのです。
アドオン方式のメリットは1つだけ?
アドオン方式の場合は、計算が驚くほど簡単です。
数字が得意な人の中には、暗算で計算できてしまう人もいるのです。
これが唯一のメリットと言えます。
中には、自分にどれくらいの借金があるのか、どれくらいの利息を払っているのかを理解していない人がいます。
このような状態になってしまうと、もはや自分がいくら借りているのかも、どれくらい多く利息を払っている野かもわからなくなってしまうため、家計が火の車になってしまう事があるのです。
アドオン方式に隠されたデメリットは?
次に、アドオン方式に隠されたデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
利息が高くなりやすい
先ほども解説したように、アドオン方式というのは、当初の借入金額を元に利息が計算されます。
そのため、返済を続けていったとしても、全て返し終えるまで一定の利息を払い続けなければならないのです。
このようなことから、全ての利息を合計すると、かなり割高になってしまう事が考えられます。
繰り上げ返済の意味がほぼない
お金を借りるというのは、非常にプレッシャーですし、精神的なストレスも大きいですよね。
そのため、少しでも余裕がある時や、臨時収入が入った時は繰り上げ返済をして、利息と元金をできるだけ減らすことがおすすめです。
しかし、アドオン方式の場合は、この繰り上げ返済の意味がほとんどなくなってしまいます。
なぜなら、元金は減ったとしても利息は減らないからです。
返済総額が高くなることもある
利息の計算方法には、アドオン方式だけではなく、実質年率方式というのがあります。
仮に、借りた金額と返済回数、利息が同じだったとしても、アドオン方式か実質年率方式かによって返済総額が変わってきます。
結論からいうと、上記の場合はアドオン方式の方が返済総額が高くなるのです。
アドオン方式で利息を払いすぎないために注意すべきこと
最後に、アドオン方式で利息を払いすぎないために注意すべきことについて、詳しく解説していきます。
実質年率が記載されていない場合は要注意
アドオン方式は違法な利息計算方法ではありませんので、自動車ローンなど、様々な所で採用されています。
業者からすると、アドオン方式のみを記載した方が、利用者にお得だと思ってもらいやすいためメリットが大きいと言えます。
しかし、借り手にとってはかなり不利な状況になってしまうのです。
このようなことから、貸金業法で、
アドオン方式の導入有無にかかわらず、実質年率方式で示す必要がある
と決められています。
そのため、仮にアドオン利率しか記載されていない業者があった場合、その業者でローンを組むのはやめましょう。
計算を人任せにしない
先ほども解説したように、アドオン方式の計算は素人でも簡単に行うことができます。
もちろん、他の方式が採用されていた場合でも、自分で計算できまるのですが、かなり複雑になってしまったり、訳が分からなくなってしまったりする可能性が高いです。
ただ、自分が借りている金額や、利息を知らないというのはかなり危険なことで、後々自分の首を絞めることになるでしょう。
そのため、人任せにせず、定期的に計算しておくことをおすすめします。
近年は、自動で計算してくれるサイトなども出てきていますので、どうしても計算ができないという人は利用してみることをおすすめします。
まとめ
アドオン方式には、計算がしやすいというメリットがあります。
そのため、数字が苦手という人でも、
・どれくらい返せばいいのか
・いつになったら返し終わるのか
ということを理解しやすくなります。
しかし、デメリットもいくつか存在しますので、これからアドオン方式でローンを組む予定がある人は、今回紹介したことをしっかりと頭に入れて、慎重に検討してから契約をすることをおすすめします。
安易に契約をしてしまうと、高い利息に悩まされることになったり、繰り上げ返済の効果を半減させてしまったりと、様々なトラブルが生じてしまいますので、注意しましょう。