投資信託に興味を持っている人の中には、
「私募投信がいいって聞いたんだけど、自分にもできるのかな?」
と思っている人もいるでしょう。
そこでこの記事では、私募投信の意味や仕組み、種類について詳しく解説していきます。
私募投信っていったい何?
投資信託には、大きく分けると2つの種類があります。
それは、
・私募投信
・公募投信
です。
公募投信については後程詳しく解説していきますので、このまま読み進めてください。
私募投信というのは、私的な募集によって集められるもので、投資できる人が限られています。
私募投信には種類がある?
投資信託には、公募と私募の2種類があるのですが、私募投信の中にも更に種類があるのです。
それぞれの種類について、詳しく見ていきましょう。
50人以下の投資家を相手に行う募集
まずは50人以下の投資家を相手に行う募集です。
これを、少人数私募投信と呼びます。
少人数私募投信というのは、超富裕層に該当する人も対象となり、一般人では投資に参加をすることは難しいです。
的確機関投資家を相手に行う募集
次は、大蔵省令で定める的確投資家を相手に行う募集です。
これは通称プロ私募と呼びます。
プロ私募は機関投資家を対象としていますので、個人の参加は不可能です。
公募投信とは何が違うの?
証券会社や銀行で販売されている投資信託のほとんどは、私募投信ではなく公募投信です。
公募投信というのは、50人以上の不特定多数の投資家を対象としているため、資産が全くなくても、投資経験がなくても購入することができます。
私募投信のメリットって何?
では、そんな私募投信には一体どのようなメリットがあるのでしょうか。
自分で運用しなくてよい
私募投信も公募投信も、プロの投資家に運用を任せられるというメリットがあります。
ただ、私募投信の方が運用する投資家のレベルが高いと言えるのです。
なぜなら、私募投信は資産をたくさん持っている富裕層や、投資経験のある大口顧客をターゲットとしているからです。
公募投信にももちろんプロの投資家が配置されるのですが、私募投信に比べると若干レベルが低くなる可能性もあります。
方針が明確だから安心して任せられる
私募投信は、少数の投資家をターゲットに募集されることが多いため、利益追求に強いこだわりを持っています。
運営方針もかなり明確で、対面で話を聞くこともできるため、安心して任せることができるのです。
低リスク
公募投信の場合は、運用する手法の規制がかなり厳しいため、相場が上昇しているときしか利益を追求することができません。
私募投信の場合は、このような規制が公募投信と比べると緩いため、相場が下落しているときでも利益を追求することができるのです。
長期での運用が実現する
公募投信というのは、資金の流動性がかなり高く、不特定多数の投資家が参加できます。
私募投信の場合は参加する投資家の数も少なく、資金の出入りがかなり少ないため、長期での運用を実現することができるのです。
私募投信のデメリットは?
次に、私募投信のデメリットについても詳しく見ていきましょう。
低資金だと投資ができないケースもある
投資信託を始めたいと思っている人の中には、
「100円から始めてみたいな」
「月1万円で積み立てしてみようかな」
と考えている人もいるでしょう。
これは公募投信だからできることであって、私募投信では100%不可能です。
というのも、私募投信の場合は最低でも1000万円が最低投資額となっていることが多く、最低投資額が1億円以上になっている私募投信もあるのです。
情報が少ない
公募投信の場合は、様々なニュースやメディアなどで情報が開示されているため、投資を行うための情報収集が比較的簡単です。
ただ、私募投信の場合は、そもそも少数の投資家を集めて行っているため、市場に出回る情報がかなり少ないです。
そのため、自分で情報をかき集めながら判断をしなければならず、若干難易度が高いと言えます。
すぐにお金を引き出せない
公募投信の場合は、いつでも好きな時に解約をして現金に換えることができます。
私募投信の場合は、解約できるタイミングがそれぞれのファンドによってきめられているため、好きな時に解約をすることが難しくなるのです。
つまり、私募投信を行う場合はしばらく使う必要のないまとまった資金を用意しなければならないのです。
これも一般投資家が私募投信に参加しにくい原因の1つです。
まとめ
私募投信というのは、限られた投資家あるいは機関投資家しか参加することのできない投資信託のことです。
初心者の中には、
「自分も挑戦してみたい」
と考えている人がいるかもしれませんが、最低投資額が1000万円を超えるケースが非常に多いため、資産のない投資初心者の参加が難しくなるのです。
ある程度資金に余裕が出てきたり、投資経験を積み上げたりできれば、私募投信に参加できる可能性が高くなりますが、情報が少なく自分で情報をかき集めて投資判断をする必要がありますので注意しましょう。